2025.10.04
凍害対策を住宅外装から考える|予防のポイントとリフォーム方法を解説
こんにちは!札幌の戸建て・マンションリフォーム会社「リノベーション株式会社」です。
「冬になると外壁にひび割れが…」「凍害でタイルが浮いてしまっている…」そんな凍害によるお悩みはございませんか?
寒冷地にお住まいの方にとって住宅の凍害は避けられないトラブルの一つ。外壁やサイディング、タイルにひび割れや剥がれを引き起こす凍害は、放置すると外壁内部の腐食や雨漏りにつながる恐れがあるため、早めの対策が重要です。
本記事では、住宅の凍害が起こる仕組みや影響から具体的な予防策とリフォームによる対策までわかりやすく解説。凍害を未然に防ぎたい方、どのようなリフォームが必要か知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
住宅で起こる凍害の現象と影響
まずは、凍害が住宅にどのような影響を与えるのかを理解しておきましょう。
住宅の外装に発生する凍害は、建材に染み込んだ水分が凍結と融解を繰り返すことで膨張し、ひび割れや剥がれを生じさせる現象です。特に寒冷地に住む方にとっては、毎冬注意すべき劣化要因。
ここでは、建物に起こる凍害の仕組みや症状例について詳しく解説していきます。
建物に起こる凍害の仕組みを解説
凍害とは、建材内部に染み込んだ水分が気温の低下によって凍結・膨張し、その後の融解とともに繰り返される「凍結融解サイクル」によって発生する劣化現象です。寒冷地では特にこの影響が大きく、外壁や屋根、サイディング、タイルなどの外装材に深刻なダメージを与える恐れがあります。
水は凍ると体積が約9%膨張します。たとえば、雨水や雪解け水がひび割れから建材内部に浸入し、夜間の冷え込みで凍結すると膨張した水が内側から圧力をかけてしまうのです。その結果、目に見えなかった小さなクラック(ひび割れ)が広がり、素材の表面が剥がれたり浮き上がったりすることがあります。
さらに、昼間の気温上昇で氷が融けると再び水分が浸入し夜には再び凍結。この「凍って膨らみ、融けてまた水が入る」サイクルの繰り返しで建材は徐々に破壊され、やがて深刻な劣化へとつながります。
特にモルタルやタイル、窯業系サイディングなど吸水性の高い素材は水を吸いやすく、凍害の影響を受けやすいため、防水処理や定期的なメンテナンスが不可欠です。
(※JIS A 5422:建築用外壁材料の耐凍害試験では、50回以上の凍結融解サイクルに耐えられることが耐凍害性の基準とされています。)
凍害は外観だけでなく、建物の構造的耐久性にも悪影響を及ぼすため、早めの対策が肝心です。

外壁・サイディング・タイルなどで起こる症状例
凍害が進行すると、外壁やサイディング、タイルなどの建材にさまざまな症状が現れます。見た目の異変だけでなく、建物の防水性や耐久性にも影響を及ぼすため、早期の気づきと対応が重要です。
以下に、部材ごとの代表的な症状を紹介します。
【外壁に見られる症状】ひび割れ・剥がれ・塗膜の浮き
外壁では「ひび割れ(クラック)」が最も一般的。特にモルタル外壁では、塗膜に入った小さなひびから水が浸入し、凍結・膨張によって塗膜や下地が剥がれ落ちます。
また、塗装面の膨らみや浮きは、水分が塗膜下で凍結したサイン。放置すれば範囲が拡大し、壁内の腐食や雨漏りの原因になるため注意が必要です。
【サイディングに見られる症状】反り・膨らみ・目地の劣化
窯業系サイディングは凍害によりパネルが反ったり波打ったりします。これは、継ぎ目や釘穴から入った水が内部で凍結・膨張することで起こります。
また、ボード同士をつなぐシーリング材が経年で硬化・収縮すると、隙間からの水の浸入で内部の劣化が進行。ひび割れや欠落が凍害を招く温床となります。
【タイルに見られる症状】浮き・剥離・破損
一見丈夫なタイルも、目地や接着部から水が入り込むと凍害の影響を受けやすくなります。接着力が低下するとタイルが浮いたり、最悪の場合は剥がれて落下することも。
また、目地のひび割れから水が浸入し続けると内部のモルタルが破損。やがて雨漏りや下地の腐食へと進行する可能性があるため、早めの点検が必要です。
これらの症状を放置すると建物全体の耐久性が低下し、雨漏り・カビ・断熱材の劣化といった二次被害につながる恐れも。「見た目が少し気になる」程度でも、早めの補修で大きな工事を防げます。
気になる症状がある場合は、早めに専門業者へご相談ください。
凍害が起こりやすい住宅の特徴と立地条件

凍害のリスクは、住宅の立地や築年数、施工状態によっても異なります。寒冷地に住んでいる方や、外装に不安のある方は特に注意しましょう。
北日本や寒冷地域に多いリスク
凍害は、気温が氷点下になる日が続く寒冷地域で特に発生しやすくなります。北海道や東北地方などの積雪地帯では冬場の気温が低く、昼間に溶けた雪が夜間に凍るというサイクルが日常的に繰り返されるため凍害のリスクが非常に高いのです。
また、日当たりが悪く、湿気がこもりやすい場所にある住宅も注意が必要です。建材が乾燥しにくいため、水分が残りやすく凍害につながりやすくなります。
古い施工やメンテナンス不足の影響
築年数が古い住宅や、長期間メンテナンスをしていない住宅も下記の理由から凍害リスクが高まります。
- 防水性の低下:外壁の塗装やシーリング材は、経年劣化によって防水性が低下します。防水機能が失われると、建材内部に水分が浸入しやすくなります。
- 施工時の不備:過去の施工方法や使用された建材によっては、現代の基準と比べて凍害に弱いものもあります。
- ひび割れや隙間の放置:小さなひび割れや隙間を放置していると、そこから雨水が侵入し、凍害の引き金になります。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、凍害を未然に防ぐことができます。適切な点検や補修を怠ると、凍害を招きやすくなるため注意しましょう。
凍害を防ぐための住宅外装リフォーム対策
すでに凍害が始まっている場合や、将来の凍害を予防したい場合は、外装のリフォームが有効です。住宅の外装リフォームを行うことで、水分の侵入を防ぎ、建物の耐久性を保つことができます。
ここでは、具体的なリフォーム対策について紹介します。
塗装やシーリングの打ち直しで防水性を高める
凍害の主な原因は、雨水や雪解け水などが建材内部に浸入し、凍結・膨張を繰り返すことによる劣化です。そのため、外壁の防水性を高めることは凍害対策の基本です。
中でも効果的なのが、外壁塗装の塗り直しとシーリング(コーキング)の打ち替えです。
【外壁塗装の塗り直し】
外壁塗装は、建物を雨風から守る「防水膜」の役割を担っています。経年で塗膜が薄れたりひび割れが生じたりすると、その隙間から水が浸入し、凍害を引き起こす原因となります。
塗り直しによって新たな塗膜を形成し、水の侵入を防ぐのです。使用する塗料は、外壁の材質や劣化の程度に応じて最適なものを選びましょう。
たとえば以下のような種類があります。
- 防水性能の高い塗料(シリコン・フッ素など):耐候性が高く、長期間防水性を保持
- 弾性塗料:ひび割れに追従し、細かなクラックからの水侵入を防止
外壁塗装は見た目の美しさだけでなく、建物全体を凍害や雨漏りから守る重要な工事です。
【シーリング(コーキング)の打ち替え】
サイディングの継ぎ目や窓まわりには、シーリング材が使われており、建物の動きに追従しながら水の侵入を防ぎます。しかし、時間とともに硬化やひび割れが起こるため、定期的な打ち替えが必要です。
寒冷地では劣化したシーリングから水が浸入し、それが凍って建材を破損させるリスクが高まります。5〜10年を目安に点検・補修を行いましょう。
これらの防水リフォームを行うことで、凍害のリスクを大幅に軽減し、建物の耐久性を長く保つことが可能です。
凍害に強い外壁材・タイル材へ交換する方法
外壁やタイルの凍害対策として、根本的かつ効果的なのが凍害に強い素材への交換です。吸水性の高い建材は、防水処理を施しても内部への水分侵入リスクを完全には防げません。素材そのものを見直すことが、長期的な凍害対策につながります。
外壁材で一般的な窯業系サイディングは、セメントを主成分とし吸水性が高いため凍害に弱く、ひび割れや剥離、浮きが生じやすくなります。この対策として有効なのが金属製サイディング(例:ガルバリウム鋼板)です。吸水性がなく、水の侵入をほぼ完全に防げるため、寒冷地の凍害対策として高く評価されています。
また、窯業系でも耐凍害性能を高めた製品があり、JISの「凍結融解サイクル試験」に合格している製品なら安心して使用できます。製品カタログやJIS A 5422の準拠状況を確認しましょう。
タイルの場合も、吸水率が高い素材では凍結により剥離・破損の恐れがあります。特に陶器質タイルは寒冷地で不向きです。おすすめは吸水率の低い磁器質タイルやせっ器質タイル。これらは高温で焼き締められており、水分をほとんど吸わないため凍害に強いのが特長です。
さらに、防水加工が施されたタイルや、凍害対策向けの接着剤・目地材を使用すれば、耐久性はより一層向上します。
このように、建材を見直して交換することで、凍害のリスクを抑え、メンテナンスの手間や将来的な補修負担を軽減できます。リフォームの際は、住宅の状態や地域の気候に適した外装材を選ぶことが成功のポイントです。
凍害を防ぐ日常のメンテナンスと注意点
大規模なリフォームだけでなく、日々の暮らしの中でも凍害を予防するためにできることはあります。簡単なチェックや定期点検を習慣にするだけでも、大きなトラブルを未然に防ぐことが可能です。
ひび割れや目地のチェックを習慣に
凍害を防ぐ第一歩は、外壁や基礎を定期的にチェックする習慣をつけることです。小さな異常でも早期に気づき対処することで、水分の侵入や劣化を未然に防げます。
【ひび割れのチェックポイント】
外壁やサイディング、タイルにひび割れがないか目視で確認しましょう。特に注意すべきタイミングは以下の2つです。
- 冬の到来前:寒さが本格化する前に補修しておくことで、水の侵入を防ぎます。
- 冬の終わり直後:凍結と融解を経たあとに、新たなひび割れや浮きがないかを確認しましょう。
浅いひびでも油断は禁物です。わずかな隙間からでも水分が入り、凍結で症状が悪化する恐れがあります。
【目地(シーリング)の劣化確認】
サイディングの継ぎ目や窓枠周辺のシーリング材(コーキング)は、経年で「ひび割れ」や「肉やせ」を起こしやすく隙間からの浸水が凍害を引き起こします。
築10年以上の住宅では、劣化が進行しているケースが多いため意識的な確認が重要です。
小さなひびや隙間でも、放置すると建物全体の耐久性に影響します。異常を見つけた場合はDIYで済ませようとせず、信頼できる専門業者に早めに相談しましょう。
玄関前やバルコニーなど水がたまりやすい場所の改善策
凍害が起こりやすい場所には共通点があります。それは「水がたまりやすい場所」です。玄関アプローチやバルコニーの床などは、雨水や雪解け水が溜まりやすく水分が建材に浸透するリスクが高まります。
水はけが悪いと床や建材に水が長時間残り、氷点下になると凍結して凍害を引き起こすのです。特に玄関タイルのひび割れやバルコニーの防水層の膨れは、水たまりが原因となることが多く見られます。
この場合、床面に傾斜をつけて排水性を高めるのが効果的です。水が排水口や地面へ自然に流れるように勾配を整えることで水の滞留を防げます。
さらに、タイルや床材を撤去して下地から改修する際は、防水層の施工もあわせて行えばより確実な防水対策が可能です。
また、北海道や東北など積雪の多い地域では、バルコニーや屋根に残った雪が凍害の原因になることも。とくに溶けた雪が建材の隙間に染み込み、再凍結→膨張を繰り返すと深刻なダメージになります。
そのため、以下のような工夫も凍害予防には有効です
- 積雪が多いときのこまめな雪下ろし
- 水が溜まらないような屋根形状の見直し
水はけ改善や積雪対策にはプロによる現地診断が効果的です。「水が溜まりやすい」「床が浮いている感じがする」などの症状に気づいたら早めにご相談ください。
凍害の不安がある方はリフォームのプロに相談を

凍害の症状が出ている場合や、外装材の劣化が気になる方は早めにプロの目で確認してもらうのがおすすめです。リフォームのプロに相談することで、安心して暮らせる住まいを維持できます。
「すぐに工事が必要なのか」「見積もりだけでもいいのか」といった不安にも丁寧にお答えしていますので、どうぞお気軽にご相談ください。
リノベーション株式会社の調査・施工事例紹介
リノベーション株式会社では、外壁・サイディング・タイルなどの状態を無料で調査し、凍害のリスクや補修の必要性を診断。豊富な経験を持つ専門スタッフが、凍害の症状や原因をしっかり調査し、お客様の住宅に最適な対策をご提案いたします。
過去には凍害による外壁浮きやタイルの剥がれを防水施工・外装張り替えで解決した事例も多数あります。
【施工事例】札幌市・築18年戸建て:外壁の凍害によるひび割れ改善事例
外壁塗装とシーリング補修を行い、防水性を回復させました。約2週間の工事で美観と耐久性を向上させ、お客様に安心をお届けしました。
「凍害で外壁が剥がれてしまった」「冬が来る前にしっかり対策したい」など、お困りごとがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
無料相談・見積もりのご案内
凍害が心配な方や、築10年以上でメンテナンスが不安な方は現地調査をご依頼ください。
リノベーション株式会社では、凍害に関するご相談やお見積もりを無料で承っています。経験豊富なスタッフがお客様のご自宅の状態を拝見し、凍害リスクや最適なリフォームプランについてわかりやすくご説明いたします。
凍害対策は、建物を長持ちさせるために不可欠なメンテナンスです。早めの対策で安心して冬を迎えましょう。
