2024.08.18
窯業系サイディングは後悔が多い!その理由やおすすめの外壁を解説
こんにちは!札幌の戸建て・マンションリフォーム会社「リノベーション株式会社」です。
昨今の住宅によく用いられている窯業系(ようぎょうけい)サイディング。
「デザインが豊富、施工が安く仕上がる」という長所がある一方、「ほかの外壁にすれば良かった」という後悔の声があるのをご存じでしょうか。
今回は、外壁選びに失敗したくない方に向けて、窯業系サイディングの後悔につながりやすい点を解説していきます。
おすすめの外壁材や、すでに窯業系サイディングを選んだ方への対応策もあわせてご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

窯業系サイディングとは?まずは特徴からご紹介
窯業系サイディングとは、セメントと繊維質を混ぜ、高温高圧の窯で固めた外壁材です。
サイディング材に共通する特徴は、パネル形状のため、壁面に貼り付け、コーキング(シーリング)材で継ぎ目を埋めればあっという間に外壁を仕上げられること。
施工のしやすさに加え、窯業系はサイディング材の中でも単価が比較的安く、初期費用を抑えやすいメリットがあります。
耐火性も高く、軽くて地震の揺れにも強いといった性能面も優れています。
また、木目調やタイル調、レンガ調、石積み調、塗り壁調など、選べるデザインやカラーバリエーションが豊富で好みの見た目に仕上げやすいため、多くの住宅に用いられています。
しかし、人気がある一方、必ずしもおすすめの外壁材とはいえません。
実際のところ、費用や外観の良さに引かれて窯業系サイディングを選んだ結果、後悔につながったケースは多いのです。
具体的にどんな点で後悔しやすいのか、次で詳しくご紹介していきますね!
窯業系サイディングはなぜ後悔しやすい?
窯業系サイディングはなぜ後悔しやすいかというと、「素材自体の防水性が低く、蓄熱性が高い」というデメリットがあるからです。
具体的に、後悔した事例をいくつかご紹介していきましょう。
後悔の例①「凍害」によりすぐ劣化してしまった
凍害とは、外壁材に含まれる水分が、外気の温度によって凍結と融解を繰り返し、徐々に劣化していく現象のこと。
窯業系サイディングの原料であるセメントには、水を吸いやすい特徴があります。
水を吸ったサイディングは脆くなり、衝撃に弱くなってしまうのです。
塗料の防水効果が切れ、防水性が落ちた窯業系サイディングは、雨水などの水分を吸収して膨張し、乾燥時には収縮します。
寒冷地では同じような仕組みで凍害により変形を繰り返し、外壁の反りや浮き、クラック(ひび)や割れ・欠けにつながります。
実際、リノベーション株式会社にも、「安さで窯業系サイディングを選んだが、凍害ですぐに劣化した」という相談に来られたお客様がいらっしゃいます。
「塗装したものの、その場しのぎに終わってしまった」
「補修のために張り替えをしたり、上張り工事をしたりと修繕に費用がかさんでしまった」
このようなケースが多いのです。
後悔の例②メンテンナンスの実施が予想以上に多い
「外壁を長持ちさせるにはメンテナンスは必須」という点はどの外壁材にも共通します。
しかし、窯業系サイディングの場合は、素材自体に防水性がないため、塗膜の劣化が壁材の耐久性に大きく影響してしまいます。
塗料の効果を保つためにメンテナンス回数が増える傾向があり、費用が高くついてしまった、という後悔例ですね。
具体的には、劣化した塗料の塗り直しや、コーキングが劣化している場合は、継ぎ目から湿気が侵入する可能性があるため打ち直し(充填)が必要です。
メンテナンス時期は、どちらも新築から10年ほどが目安となりますが、外壁がどのような環境に置かれるかで劣化速度は変わってきます。
後ほど紹介する劣化のサインを定期的にチェックして、メンテナンスのタイミングを見逃さないことが大切です。
後悔の例③外気の暑さの影響が大きい
原料であるセメントには、熱を吸収しやすい特徴もあるため、家の中が暑くなりやすい傾向があります。
日当たりの良い家は特に、夏場に大変暑く、冷房なしには暮らせないという例も。
遮熱効果のある塗料を使用することで蓄熱を防ぎやすくなるものの、防水性と同じく、塗膜の劣化に影響を受けやすい点に注意が必要です。
すでに窯業系サイディングを選んだ方への対応策や張り替えの目安

すでに窯業系サイディングを外壁に使用している場合は、定期的に塗膜の劣化のサインをチェックし、程度が軽い時点で小まめに補修することで、大掛かりな修繕リフォームを回避しやすくなります。
また、劣化がひどい場合は、金属サイディングへの張り替えもおすすめです。
塗膜の劣化サインがないか定期的にチェック!
まず、塗膜が劣化しているサインとして、次の点をチェックしてみましょう。
- 外壁にコケや藻、カビが発生している
- 汚れが付着している
- 壁に触れて外壁の色が手に付着する(チョーキング現象)
- 細かいひび割れがみられる(ヘアークラック)
該当する場合は、塗料の防水性が低下しているといえます。
また、外壁の一部に以下のような状態があるなら、放置すると雨漏りのリスクもあります。
- 反っていたり、浮いていたりする
- ヒビや亀裂が入っている
こういった症状が出てきたら、なるべく早く塗料の塗り替えや釘やビスによる固定、コーキング材の打ち直しを検討しましょう。
金属サイディングへの張り替えもおすすめ
劣化の程度によっては、外壁の耐久性を補修すべく、工事が必要です。
目安として、外壁にたくさんの割れや剥離がある場合は「カバー工法」、雨漏りによって内部にも損傷がみられる場合は「張り替え」を行います。
カバー工法とは、古い壁の上に新しく壁を重ね張りする方法で、張り替えとは古い壁を取り除いて新しいものに交換する工法です。
いずれの工事の際にも、金属サイディングを使うことをおすすめします。
金属サイディングには、次のようなメリットがあるからです。
- 軽量なので、重ね張りしても住宅への負担が少ない(耐震性が強い)
- 断熱材が一体化しており、外気の暑さ・寒さを遮断しやすい
- 水を通しにくいので、凍害による変形の心配がない
防水性が高いので、メンテナンスの回数を少なく抑えやすいメリットがあり、さらにコストパフォーマンスが良く、寒冷地の外壁には特におすすめの外壁材といえます。
金属サイディングの特徴は、「金属サイディングの種類を詳しく!特徴・価格・選び方のポイントまで」で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご参照ください。
窯業系サイディングは後悔しやすい!寒冷地は金属サイディングの検討を
窯業系サイディングはほかのサイディングに比べて、コストを抑える、自分好みにおしゃれに仕上げられるというメリットがあり、人気の外壁材です。
しかし、素材自体に防水性がないため、塗膜が劣化すると湿気が入り込み、壁の変形や建物への雨漏りなどにつながってしまいます。
塗り替えやコーキング材の張り替えだけでなく、大規模な張り替え工事ともなれば、メンテナンス費用は高くつくので、定期的に劣化のサインをチェックしましょう。
外壁の劣化が進んでおり、剥離など損傷がみられる場合は、カバー工法や張り替えといった補修工事が必要です。
寒冷地では凍害のリスクが高いので、防水性の高い金属サイディングを選ぶのがおすすめですよ。
リノベーション株式会社では、外壁リフォームへのご相談も承っております。
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