2025.05.12
外壁がボロボロになる原因と対処法!北海道の凍害を防ぐ方法も
こんにちは!札幌の戸建て・マンションリフォーム会社「リノベーション株式会社」です。
外壁がボロボロに傷んでくると、見た目だけでなく建物の将来まで不安になりますよね。
北海道の厳しい気候では、特に「凍害」と呼ばれる現象で外壁が劣化しやすく、放置すると修繕費用が高額になる危険性があります。
今回は、外壁がボロボロになる原因から適切な補修方法、今後の予防策まで、寒冷地の北海道に適した対処法を詳しく解説します。

外壁がボロボロになってしまう原因から確認!
札幌や北海道の外壁は、特有の気候条件によって劣化しやすい傾向にあります。
その中でも特に注意が必要なのが「凍害」という現象です。
まずは、外壁がボロボロになる主な原因と症状について確認していきましょう。
紫外線による劣化
長期間紫外線を浴び続けることで、塗装の樹脂成分が徐々に劣化します。
その結果、色褪せやひび割れが発生し、外壁材本体が紫外線にさらされることで、さらに劣化が進行します。
雨風による影響
雨風が繰り返し外壁に当たることで、表面が侵食され防水性が低下します。
湿気や水分が内部に浸入すると、腐食やカビの発生を招き、外壁材がボロボロになる原因となります。
経年劣化
年月の経過とともに、塗膜や外壁材の機能が自然に低下します。
細かいひび割れや塗装の剥離が発生し、外壁の保護機能が失われていきます。
施工不良
初期の工事で施工に問題があった場合、経年とともに剥離や割れが生じやすくなります。
特に防水処理が不適切だった場合、早期に劣化症状が現れることがあります。
北海道などの寒冷地で多い「凍害」
凍害は、外壁に染み込んだ水分が凍結と融解を繰り返すことで、内部から材料が破壊される現象を指します。
北海道の厳しい寒冷気候では、この凍害が外壁劣化の主要因となっています。
凍害が発生するメカニズムは、次のような流れです。
- 外壁のヒビや割れ、剥離部分に雨水や雪解け水が浸入
- 気温が下がって浸入した水分が凍結
- 膨張した氷によってヒビや割れが拡大
- 暖かくなると融解し、さらに深く水分が浸透
この凍結と融解のサイクルを繰り返すことで、外壁がボロボロに崩壊してしまうのです。
凍害は外壁の見た目にヒビや割れ、剥離を起こすだけでなく、内部の下地や構造材にまで腐食が広がる恐れがあります。
窯業系サイディングは凍害に要注意!
窯業系サイディングは、セメントに繊維質を混ぜて板状に形成した外壁材で、日本国内で最も一般的に使用されています。
しかし、窯業系サイディングは素材自体に防水性能が備わっておらず、表面の塗装が防水機能を担っています。
そのため、塗装の劣化で水分が浸入しやすく、凍害が起こりやすいのです。
特に2000年以前の住宅で採用されていた「直貼り工法」は、サイディングの裏側に通気層がないため、水分が逃げる場所がなく、凍害が発生しやすい構造になっています。
窯業系サイディングのリスクについては、以下のコラムもご覧ください。
窯業系サイディングは後悔が多い!その理由やおすすめの外壁を解説
外壁がボロボロになったらどうすれば?対処法と予防策
ボロボロになった外壁を放置すると補修費用が増大する恐れがあるため、素早く適切な対応を取ることが重要です。
基本は、プロのリフォーム業者へ修繕を依頼しましょう。
専門業者による診断を受ける
まずはプロのリフォーム業者に現地調査を依頼しましょう。
外壁がボロボロの状態では、塗装だけでの修繕は困難で、状態に応じた適切な補修方法の選択が必要です。
特に凍害が原因の場合、DIYでは根本的な解決が難しく、かえって悪化させてしまう恐れもあるため、おすすめできません。
以下をポイントに信頼できる業者を選んでみてくださいね。
- 地域の気候に精通している
- 施工実績が豊富で、HPに事例が掲載されている
- 点検にしっかりと時間をかけてくれる
- 写真撮影をして資料を作成してくれる
- 地元密着で迅速な対応が可能
状態に応じた補修方法をチェック
ボロボロの外壁の補修方法は、劣化の程度によって異なります。
費用相場もあわせてご紹介します。
部分的な補修が可能な場合
軽度な表面剥離の場合は、以下のような補修工事が可能です。
- 一部欠損補修:費用相場2~6万円
- サイディングボード一部張替え:費用相場8~16万円
- モルタルの欠損補修:費用相場1~8万円
- モルタル下地一部張替え:費用相場12~24万円
なお、窯業系サイディングの一部張替えや補修を行う際には、アスベスト含有の可能性に注意が必要です。
窯業系サイディングは、過去にアスベストを含む製品が使われていたことがあり、発じん(粉じんが舞うこと)を伴う作業では厳重な対応が求められます。
このため、2023年10月の法改正により、窯業系サイディングの解体・改修工事において、アスベスト含有の有無を事前に調査することが義務付けられました※。
※ただし2006年9月1日以降に着工された建物でアスベスト不使用が確認できる場合や、建材を損傷せず粉じんの発生がない軽微な作業になる場合など、一部例外あり。
アスベスト調査の費用は、5万〜15万円前後で対応している業者もありますが、調査箇所の数や建物の規模によって大きく変動します。
広範囲の劣化がある場合
凍害などで広範囲がボロボロなっている場合は、より大掛かりな工事が必要になります。
外壁の張り替えでは、既存の外壁の上に新しい外壁材を重ねるカバー工法と、既存の外壁を撤去し新しい外壁材に交換する方法があります。
- カバー工法(重ね張り):費用相場150~220万円
- 外壁の張り替え:費用相場200~300万円
※30坪、足場代含む。
外壁の劣化を防ぐための予防策
外壁がボロボロになるのを予防するためには、定期的なチェックと対策が不可欠です。
以下の3点について知っておきましょう。
定期的なメンテナンス
外壁の維持管理には定期的な点検が最も大切です。
問題が大きくなる前に早期発見・対応することで、大規模な補修を回避できます。
5年毎を目安に専門業者による点検を実施することをおすすめします。
特にコーキング部分の劣化を早期発見して対処することで、外壁の寿命を大きく延ばすことができます。
適切な外壁材の選択
北海道の厳しい気候条件に合った外壁材を選ぶことが、凍害を防ぐための重要なポイントとなります。
寒冷地では耐久性と防水性の高い金属サイディングが効果的で、凍害のリスクを大幅に減らすことができます。
また、通気工法による施工で湿気対策を行うことも、長期的な外壁の保護につながります。
湿気対策の徹底
凍害の主な原因となる水分の浸入を防ぐためには、建物全体の湿気対策が欠かせません。
浴室や脱衣所付近の換気を十分に行い、雨どいの点検と清掃を定期的に実施することが大切です。
水分が溜まりやすい箇所は重点的にチェックし、問題があれば速やかに対処しましょう。
外壁がボロボロなら、まとめてリフォームがおすすめ!

外壁がボロボロになっている場合、屋根や雨どいなどほかの箇所も同様に劣化している可能性が高いです。
個別に補修するよりも、まとめてリフォームすることで、効率的かつ経済的に問題を解決できます。
以下のような箇所は、この機会に問題がないかチェックし、まとめてリフォームするのがおすすめです。
- 屋根
- 雨どい
- 軒天(のきてん:軒の裏側部分)
- 破風板(はふいた:屋根の切妻部分に付けられる板)
- サッシ周り
- 外壁材のつなぎ目
- 換気口周り
これらは外壁と同じく紫外線や雨風にさらされているので、同様の劣化が起こりやすいです。
また、屋根や雨どいなどに不具合が起こると、雨漏りなどのリスクもあります。
まとめて工事を行うことで、足場代の節約にもなり、建物全体の耐久性を向上させることができます。
外壁がボロボロになったときは早めの補修が肝心!
外壁がボロボロになってる場合の補修は、迅速で適切な対処が重要です。
特に札幌・北海道のような寒冷地では、凍害による劣化が深刻な問題となるため、定期的な点検と予防策が欠かせません。
窯業系サイディングは凍害に弱いため、金属サイディングへの張り替えも検討し、プロの診断を受けて適切な補修方法を選びましょう。
札幌・北海道の厳しい気候に負けない、丈夫で美しい外壁を保つために、定期的なメンテナンスを心がけてください。
北海道の外壁リフォームなら、リノベーション株式会社へ。
お客様のご要望に合わせた外壁リフォームのご提案をいたします。
