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リフォームの⾖知識

2025.01.08

お風呂のヒートショック対策!冬の浴室事故から命を守る

こんにちは!札幌の戸建て・マンションリフォーム会社「リノベーション株式会社」です。

 

毎年、冬場になると多くの命を奪っているのが「ヒートショック」です。
特に浴室で起こる可能性が高く、最近でも残念なニュースがありましたね。

 

実は、ヒートショックによる死亡者数は年間約1万7,000人と推計されたこともあり、亡くなる大きな原因につながっています。

 

しかし、このリスクは適切な対策を講じることで防ぐことができます。

 

今回は、命に関わるヒートショックの危険性と、すぐにできる対策、そして根本的な解決につながるリフォームについてご紹介します。

お風呂に入る男性

 

 

冬のお風呂は危険!ヒートショックが起こる理由と深刻な実態

ヒートショックによる死亡者数は年間約1万7,000人と推計されたこともあるとお伝えしましたが、家庭の浴槽での入浴中の死亡者数も年間約6,000人にものぼります。

 

これは交通事故死亡者数の約2.5倍という驚くべき数字です。

 

先日も、歌手・女優の中山美穂さん(享年54歳)が自宅マンションの浴室で水が張られた浴槽内で前かがみの状態で発見され、入浴中の不慮の事故が原因であったことが報道されました。

 

日本内科学会認定の総合内科専門医は、「基礎疾患などはなかったと聞きますし、この季節、一般的に考えられるのは、居眠りで溺れてしまったかヒートショックでしょうね」と指摘しています。

 

また、一般的に高齢者に多いと思われがちなヒートショックですが、専門家は若い人でも「急激な熱変動による不整脈発作は起こる可能性がある」と説明しています。

 

つまり、ヒートショックは決して高齢者だけの問題ではなく、50代の若さでも十分に起こり得る危険性があるのです。

 

ヒートショックや浴室・浴槽で起こる事故の原因

ヒートショックの正体は「温度差ショック」と言えます。

 

特に冬の時期、暖かい居間から寒い脱衣所に移動すると、寒さに対応するために血管が収縮し、血圧が上昇します。

 

そして服を脱いで冷たい浴室に入るとさらに血圧は上昇し、熱い湯船に入った途端、血管が弛緩して血圧が急激に下降します。

この血圧の急激な変動により、心筋梗塞や脳出血などの重篤な症状を引き起こす可能性があるのです。

 

また、今回の中山美穂さんの件では、アルコールも理由の一つに挙げられています。

入浴によってアルコール分解が遅くなることもあり、浴槽で寝込んでしまいそのまま溺れてしまったり、足元がふらついて転倒してしまったりするケースもあるようです。

 

そのため、温度差と飲酒後の入浴には特に注意が必要です。

 

ヒートショックの恐ろしさ

専門医によると、ヒートショックで心停止した場合、わずか5分で脳死に至るとされています。

冬の海での溺水事故の場合は、低体温により脳が冷蔵状態となるため、脳死までの猶予時間があります。

しかし、お風呂場での事故は、あっという間に取り返しのつかない事態となってしまうのです。

 

 

ヒートショックを起こさないためのお風呂や浴室への対策を

部屋のチェック

このような悲劇を防ぐために、どのような対策が効果的なのでしょうか。

 

まずは今すぐできる対策と、より確実なリフォームによる対策に分けてご説明します。

 

今すぐできるヒートショック予防

自分ですぐに行えるヒートショック予防のポイントをお伝えします。

 

入浴前の準備

脱衣所と浴室は事前に暖めておくことが重要です。

 

脱衣所には小型の暖房器具を設置し、浴室はシャワーでの給湯時に発生する湯気を活用しましょう。
浴槽の蓋を開けておくことでも、浴室全体が暖まります。

 

お湯の温度と入浴方法

41℃以下の適温に設定し、かけ湯で体を徐々に慣らしてから入浴することが大切です。
手足から順番にかけ湯をすることで、血圧の急激な変動を防ぎます。

 

また、入浴時間は10分以内を目安に。
入浴前には必ず家族に一声かけておきましょう。

 

入浴のタイミング

食後すぐの入浴は避け、1時間程度間隔を空けましょう。
また、飲酒後や深夜の入浴も危険です。
アルコールには血管を拡張させる作用があり、体温調節機能も低下するため避けましょう。

 

浴槽から出る時の注意点

急な立ち上がりは血圧低下を招くため、ゆっくりと動作を行います。
体を洗う際は、温かいタオルを肩にかけるなどして、体が冷えないよう工夫しましょう。

 

これらの対策は今すぐに始められる重要な予防法です。
しかし、より確実にヒートショック対策を行うためには、浴室環境自体を改善するリフォームをおすすめいたします。

 

リフォームによる根本的な対策

より確実にヒートショックを防ぐためには、浴室環境自体を改善するリフォームが効果的です。
効果的な対策とその内容を詳しくご紹介します。

 

1. ユニットバスへの変更

施工方法

  • 既存浴室の解体・撤去
  • 防水工事の実施
  • 高断熱ユニットバスの設置
  • 給排水管の接続・調整

 

費用目安:90~100万円

 

最新のユニットバスは、浴槽や床、壁、天井が一体化した構造のため、隙間からの冷気の侵入を防ぎます。
断熱材が内蔵されているため、室温の維持にも優れています。

 

床や壁からの熱の逃げも少なく、暖めた空気が長時間とどまるため、温度変化の少ない快適な入浴環境を実現できるでしょう。

 

また、現在既にユニットバスの場合でも、最新のユニットバスはかなり性能が良く、高い断熱性能を持つものが多いので、長く使っているなら交換するだけでも効果的です。

最近はカビや結露の発生も抑えられる浴室・浴槽も多いので、衛生面も安心です。

 

2. 浴室暖房乾燥機の設置

設置方法

  • 天井埋め込み型の設置
  • 壁掛け型の取り付け
  • 換気扇からの交換取り付け
  • 配線・ダクト工事

 

費用目安:10~20万円前後

 

入浴前に浴室を暖めておくことで、脱衣所との温度差を最小限に抑えることができます。

 

暖房機から放出される温風が室内を均一に暖め、壁や床の冷たさも軽減されます。
入浴中も快適な温度を保ち続けることができ、急激な温度変化によるヒートショックを効果的に防ぎます。

 

3. 断熱材による断熱強化(浴室・洗面脱衣所)

施工方法

  • 壁への断熱材充填
  • 天井裏への断熱材敷設
  • 床下への断熱材施工
  • 配管まわりの隙間への充填

 

費用目安:1㎡あたり4,000~8,000円前後

 

浴室と洗面脱衣所の温度差は、ヒートショックの大きな原因となります。

 

洗面脱衣所の断熱改修により、居室から浴室までの温度の移行をスムーズにすることができるのでおすすめです。
特に服の着脱時は体温が低下しやすいため、この空間の温度管理は重要です。

 

浴室や洗面脱衣所に断熱材を充填することで、外気温の影響を受けにくい浴室環境を作り出すことができます。
壁や天井、床からの熱の出入りが大幅に抑えられ、室温の安定性が高まります。

 

特に冬場は、暖房効率が格段に向上し、少ないエネルギーで快適な温度を維持できます。
また、壁の内部結露も防げるため、建物の耐久性向上にも貢献します。

 

4. 窓の断熱性能アップ

施工方法

  • 内窓の取り付け
  • 複層ガラスへの交換
  • 樹脂サッシへの交換
  • カバー工法での改修

 

費用目安:二重窓/6万円~10万円程度、複層ガラス窓/3万円~15万円程度

 

窓は熱の出入りが最も大きい場所です。
浴室や洗面脱衣所の窓を、断熱性能の高い窓に交換することで、外気温の影響を最小限に抑えることができます。

 

特に内窓を設置すると、空気層による断熱効果で結露も防ぎ、窓際の冷えも解消されます。樹脂サッシは熱伝導率が低いため、金属製のサッシに比べて格段に断熱性が高くなるでしょう。

 

5. 床暖房の設置

設置方法

  • 温水式床暖房システムの敷設
  • 電気式床暖房パネルの設置
  • 浴室専用床暖パネルの設置
  • 温度調節システムの取り付け

 

費用目安:在来工法の浴室/20~50万円程度、ユニットバス/15~30万円程度

 

床暖房は、足元から空間全体をムラなく暖める効果があります。
特に浴室では、冷たいタイルの床から受ける温度差を解消できるため、ヒートショック予防に大きな効果があります。

 

温水式の場合は、他の部屋の床暖房と連動させることで、家全体の温度差も小さくできるでしょう。
また、床面を暖めることで床面の乾燥を促進し、カビの発生も抑えられます。

 

このほか、床材を暖かいものに変更する方法もあります。
床材については「浴室の床が冷たい・滑るなどの問題はリフォームで改善!方法を解説」でも詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

 

 

リノベーション株式会社でヒートショック対策リフォーム

お風呂

リノベーション株式会社では、これらの工事を組み合わせた総合的なプランをご提案できます。

例えば、ユニットバスへの交換と合わせて床暖房を設置したり、浴室と洗面脱衣所の断熱改修をセットで行うことで、より効果的なヒートショック対策が可能です。

 

現在、浴室の交換工事をご注文いただいたお客様には、洗面化粧台本体を無料でプレゼントするキャンペーンも実施中です(工事費別途)。

 

さらにキッチンと浴室の同時注文であればトイレ本体をサービスしているので、これを機に水回り全体のリフォームも行うのはいかがでしょうか。

ぜひ、お気軽にご相談ください!

 

 

大切な命を守るために、今こそヒートショック対策を

交通事故死の2.5倍もの犠牲者を出している浴室での事故。
これは決して他人事ではありません。

 

浴室環境を改善するリフォームは、ご家族の命を守るための重要な投資といえます。
特に寒冷地である北海道では、なおさら早めの対策が必要です。

 

ヒートショック対策は、すぐにできる予防法から、リフォームによる根本的な解決まで、さまざまな方法があります。

 

ご家庭の状況やご予算に応じて、最適な対策を選んでいただければと思います。

 

リノベーション株式会社では、ご自宅に最適なプランをご提案させていただきます。
ご家族の「もしも」を防ぐため、今すぐできることから始めてみませんか?

 

北海道のお風呂リフォームならリノベーション株式会社にお任せください!

お風呂を暖かくする効果的なリフォームを行えます。

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